2018年1月27日土曜日

立命館のガイドラインにレイシャルハラスメント事例が入りました

立命館大学「ハラスメント防止のためのガイドライン」の「ハラスメントになりうる言動事例」に「レイシャルハラスメントになりうる言動事例」がくわわりました。


2014年1月、立命館大学でのヘイトスピーチ事件をきっかけに私たちは活動をはじめました。事件の解決とは何か。その答えのひとつとして、レイシャルハラスメントの再発を予防する継続的な取り組みをはじめました。相談窓口を立ち上げ、「レイシャルハラスメントポリシー」と「解釈ガイドライン」(事例集)を作成し、大学に届けました。数年ごしではありますが、私たちの要望を一部実現する形になりました。

公開質問状に名前を連ねてくださったみなさん、事件後の集会に集まってくださったみなさん、シンポジウム・学習会・上映会に来てくださったみなさん、ヘイトスピーチ・ヘイトクライムと闘い続けている各地のみなさんの活躍と連帯のおかげです。

ご支援ありがとうございました。


私たちの活動の経過
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・事件とヘイトスピーチの拡散に抗して、被害者を指導する等した大学の対応を撤回させるため会を結成しました。100人以上の大学卒業生、学生、院生、教員らの署名を添えて立命館大学に公開質問状を提出しましたが、無回答でした。
・立命館大学内で、事件に抗議する集会を開催しました。
・立命館大学はレイシャルハラスメントへの対応に前向きでないことが分かったこともあり、会の活動を発展させて同様の事件を救済するために、「ヘイトスピーチ相談窓口」を開設しました。窓口は、立命館大学の構成員を対象に、レイシャルハラスメントの被害相談をうける活動を行い、キャンパス内で広報活動をやってきました。
・学習会や講演会、シンポジウムを重ねながら、他大学の取り組みにも学び、レイシャルハラスメントの「解釈ガイドライン」を独自に作成しました。
・立命館大学のキャンパス内で朝鮮学校を描いた映画の上映運動を行い続けてきました。高等教育無償化からの朝鮮学校排除にかかわる講演会も同時開催し続けました。このような活動をしていることを、教職員組合や大学の上層部も入っているメーリングリストで告知し、働きかけてきました。
・公開質問状の回答拒否を受けて、団交応諾義務があり大学が話し合いを避けられないように、非正規の労働組合(ユニオン)と協力して労組法に基づく団体交渉を続け、相談窓口」の「解釈ガイドライン」を提示しました。
・立命館大学のガイドラインの言動事例集に「レイシャルハラスメント」が記載されました。

2017年12月9日土曜日

『60万回のトライ』上映会+中村一成さん講演会の報告


 去る10月28日の土曜日、私たちは「朝鮮学校が育むもの」と題して、映画『60万回のトライ』の上映会と講演会を開催しました。
 
 当日は、小雨の降る肌寒い日でしたが、30名を超える来場者を迎えることができました。映画上映会に続き、監督と中村一成さんの講演、そして質疑応答、意見交換を行いました。

 『60万回のトライ』は大阪朝鮮高級学校のラグビー部を撮ったドキュメンタリーです。

「60万回」という数には、試合や練習で決めたトライ数のことではなく、いま日本にいる在日朝鮮人の数、約60万人の人生が示唆されています。そして、「転んでも、倒れても 負けられない想いがある」という映画のリード文は、ラグビーの試合の勝敗のことだけではなく、彼らが背負っている、また背負わされてしまっている様々な想いを象徴しています。

 映画自体ももちろん素晴らしかったのですが、監督の朴敦史さんが柔らかい口調で語られた、映画を撮るに至った経緯や撮影過程での様々なエピソードは、心に迫るものがありました。当日は、映画でカメラの視点となっていた朴思柔さんは体調不良のため残念ながら来場できませんでしたが、この映画が、韓国から病気療養のために来日していた朴思柔さんと大阪朝高ラグビー部との「出会い」を描いたものとして作られたことを聞いて、私は色々なシーンが腑に落ちました。実は、私は劇場公開時に観ていたのですが、もちろん映画自体に感動したのですが、同時に、少し監督の主観が入り過ぎているような気がしていたからです。しかし、それが三年のあいだに撮りためられた膨大なフィルムを再構成するときに、監督自身の経験を軸に、映画を撮る過程を感情も含めてそのまま表現するためだったと知り、もう一度そういう目で観てみたいと思いました。

 中村さんの講演は、京都の朝鮮学校襲撃事件の裁判の背後にある様々な葛藤や、今も続く被害など、本当に身につまされるお話しでした。いままさに係争中の「無償化」裁判も含めて、そこに至る多くの人々の苦しみと悲しみ、そして勇気には、裁判に関わる人たちへの尊敬と敬意とともに、やるせなさと怒り、悲しさなど多くの感情に心が揺り動かされ、私に今できることは何かという問いを突き付けられました。

 私は、今回あらためて主催者の一人として、このような素晴らしい機会をより多くの人に届けることができなかったことを反省しています。これまでの上映会や講演会でも、いつも「もっと多くの人にこの機会を経験してもらえたら」と思っていましたが、今回はとくに、このような大きな意義のある会をより多くの人に伝えたかったと、これまで以上に強く思いました。

 今後もこのような企画をできる限り作っていければと思っています。



2017年7月7日金曜日

一橋大学の事件、すべての大学に対する声明

全ての大学に対して、ヘイトスピーチから被害者を守るためのルール・差別禁止規定を設けることを求める声明


たちは、立命館大学において起こったヘイトスピーチ事件の解決を求めながら、「キャンパス・ヘイトスピーチ」に関する相談活動を行っているグループです(http://hatesoudan.strikingly.com)。

の間、一橋大学第21回KODAIRA祭における講演会企画をめぐって、ヘイトスピーチや個人情報の拡散、ヘイトクライムの示唆・扇動が見られたことを受け、全ての大学に対して、ヘイトスピーチから被害者を守るためのルール、差別禁止規定を設けることを求める声明を出すことにいたしました。

たちは、2013年に立命館大学で嘱託講師がヘイトスピーチ被害にあったことを契機に活動を開始しました。立命館大学が、その被害に適切な対応をしなかったため、公開質問状の提出や公開研究会の企画などを行って責任を問うてきました。また、独自に相談窓口を設け、その周知を学内で行うと同時に、「レイシャルハラスメント・ポリシー」および「解釈ガイドライン」のモデルを作成しネット上で配布するなどの取り組みを行ってきました(http://hatesoudan.strikingly.com/#_6)。

命館大学は、依然として公開質問状に対して回答はしておりませんが、ハラスメント研修において「レイシャル・ハラスメント」という言葉を使うようになるなど、少しずつ変化をしてきております。しかし、ヘイトスピーチから被害者を守るための明示的なルール作りは行われておらず、2013年の事件や今回の一橋大学における事件のようなことが再度起こった際に適切に対応できるのか心もとない状況が続いております。

えば、私たちの作成した「解釈ガイドライン」では、「学生組織やサークルなどが、民族差別を公言する発言者を呼び学内でイベントを開く」ことも「大学構成員によるインターネット上のヘイトスピーチ、あるいは大学構成員が被害者となっている インターネット上のヘイトスピーチを大学が知りながら看過・放置する」ことも 「レイシャル・ハラスメント」です。当然ながら、そのような行為に対して大学は迅速かつ断固とした対応をとる必要があります。しかし、そのような「レイシャル・ハラスメント」についての理解が共有されていなければ、仮に包括的な「ハラスメント・ガイドライン」において民族的・人種的な差別・ハラスメントに関する言及があったとしても、適切な対応はできません。それが私たちが「レイシャルハラスメント・ポリシー」および「解釈ガイドライン」のモデルを作成し、改めて今回ヘイトスピーチから被害者を守るためのルール・差別禁止規定を設けることを全ての大学に求める理由です。

たちは、自治を重んじ、言論や表現に対して特に開かれているべき大学であるからこそ、「大学の自治」「表現の自由」の名のもとに差別の扇動を行うもの、またそれを許すものたちに対して毅然とした態度をとる必要があると考えています。しかし現状では、何が大学として許すべきでない行為なのかに関する議論、認識の共有が避けられていると言わざるを得ません。そのためヘイトスピーチ事件が起こった際に、大学の対応が後手になり、加害者に毅然とした態度がとることができず、被害者保護ができないという状態が続いています。これでは言論の場としての大学の社会からの信頼は落ちるばかりです。
私たちは、全ての大学関係者に対して、ヘイトスピーチから被害者を守るためのルール・差別禁止規定を設けることを求めます。

「立命館大学ヘイトスピーチ事件の解決を求める会」一同

2017年2月5日日曜日

『蒼のシンフォニー』上映会+講演会が終了しました。


上映会、盛況に終了しました。
すばらしい映画でした。
また当日の様子などご報告いたします。

2017年1月22日日曜日

2017.2.4『蒼のシンフォニー』上映会+講演会

(転送転載歓迎)
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http://www.ritsumei-arsvi.org/ news/read/id/749

日時:2017年2月4日(土)14:00〜17:30
(開場 13:30)
場所:立命館大学衣笠キャンパス 充光館B1階301教室
主催:立命館大学生存学研究センター
共催:立命館大学コリア研究センター
参加:無料・申し込み不要

*会場の近くに駐車場はありませんので、 公共交通機関をご利用下さい。

開催趣旨
日本社会において朝鮮学校は教育基本法に定められる「学校」 と同等の地位をもっていません。2014年改正の「 高等学校等就学支援金の支給に関する法律」、 高等学校無償化政策からも、朝鮮学校は排除されています。 中等教育だけではありません。初等教育に関しても、 公的支援から排除され続けています。 2016年には京都朝鮮初級学校に保健室が設置されたと報道され ました。 子どもが手当を受ける場をつくることさえ難しい財政状況がありま す。全国各地で、 朝鮮学校を高等学校無償化から排除したことに抗する裁判が提訴さ れました。 朝鮮学校が公的支援から排除され続けることになった歴史的背景は どのようなものなのでしょうか。 なぜ朝鮮学校に対する差別的な政策があるのでしょうか。
朝鮮学校がヘイトスピーチやヘイトクライムの攻撃対象になってき たのはなぜなのでしょうか。

映画『蒼のシンフォニー』(監督:朴英二/出演: 茨城朝鮮初中高級学校 第58期生 2016年/日本/95分)は、茨城朝鮮学校の高校三年生が、「 祖国」 である朝鮮人民共和国を訪問する姿を描いたドキュメンタリーフィ ルムです。映画を上映後、 監督朴英二氏に映画の解説をしていただきます。また、宋基燦氏( 立命館大学映像学部/コリア研究センター、『「語られないもの」 としての朝鮮学校――在日民族教育とアイデンティティ・ ポリティクス』岩波書店,2012年.)に、朝鮮学校等、 在日朝鮮人教育運動の歴史・現状・課題を講演いただきます。 上映会・講演会を通じて、 日本社会における朝鮮学校の位置付けを考え、 議論する場をつくりたいと考えています。

プログラム

13:30    開場
14:00    開会の挨拶(中倉智徳)
14:05    映画「蒼のシンフォニー」上映(95分)
15:40    休憩
16:00    朴英二監督による解説
16:20    講演 宋基燦(立命館大学映像学部/コリア研究センター)
17:00    全体討論
17:30    終了
司会:中倉智徳( 立命館大学大学院先端総合学術研究科研究指導助手/ 生存学研究センター客員研究員)

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2016年5月9日月曜日

【京都新聞】「匿名の攻撃、炎上の恐怖 「ヘイト」と法規制」

私たちの立命館大学との交渉や取り組みは続いています。
丁寧にご報告ができておらず、申し訳ございません。

以下、京都新聞に記事が掲載されました。

http//www.kyoto-np.co.jp/top/article/20160507000120:
角でスマホを見る人がいると鼓動が早まる。後ろから刺されるんじゃないかと不安がよぎる。自分の名前をネット検索すると罵詈(ばり)雑言が並ぶのでネットを開くと苦痛を感じる。恐怖が澱(おり)のようにこびりついていた。
 立命館大准教授の金友子(39)は2013年、植民地支配から戦後の在日朝鮮人問題まで通観する講義を担当した。12月は京都朝鮮第一初級学校(当時)事件を題材にした。学生団体から授業でアピールしたいと要望され、許可した。金は成績評価と関係ないので書きたくない人は書かなくてよいと受講生に伝え、団体は終了間際の数分を使って朝鮮学校の高校無償化を求める文科省宛てカードへの協力を受講生に呼び掛けた。
 1カ月後、ネットでヘイトスピーチにさらされていると同僚に言われた。「単位と引き換えに署名を強要」など事実と違う話が拡散し、写真が貼りつけられた。「よく考えたら名前が『金友子』」「在日とは姑息(こそく)で卑怯(ひきょう)な生き物」。金は在日3世。名前も顔も知らない人が自分に憎悪を向け、民族を罵倒していた。ツイートの画面を印刷すると5センチほどの厚さになった。抗議が殺到した大学は「署名は任意で受講生の成績と無関係」とした上で「署名を求めたかのような誤解を与えた」のは「不適切」とおわびした。
 最近の学生は教員との上下関係を意識する傾向が強く、今回の件は配慮が足りなかった点があったという反省はある。だが、自分がネットで攻撃されて以降、他の教員や在日学生の間に朝鮮学校問題などを扱うのに戸惑いが出始めたと思う。匿名のネット言説が与える圧力。今も恐怖がよぎり、授業で発言する時に一呼吸置くようになった。
 自分の件で同僚や学生が実名を挙げてツイッターで反論し、大学の対応に抗議する文書を大学に送ってくれた。金自身、他の教員や研究員と一緒に学内にヘイトスピーチの相談窓口をつくった。「ひるんではいけない。大学人はネットの『匿名の空気』に抗(あらが)うべきだと思う」
■ネトウヨ多数は錯覚
 メディア論の大阪大准教授辻大介(50)は2年前、「韓国や中国に親しみを感じない」「靖国参拝、9条改憲支持」などを満たしネットで政治的議論をした人を「ネット右翼」と定義し、ネット利用者2347人から抽出した結果、ネット右翼は利用者の1・8%と算出した。「調査はネット多用者が多い調査会社の会員が対象。一般利用者が対象なら1%を切るだろう」
 辻はネット右翼がサイバー空間で多数派を占めるように映るのは「錯覚」と見る。原因に挙げるのが雪崩を打って議論が多数派に流れる「サイバーカスケード」という現象。「慰安婦」「尖閣」といった話題は少数が過剰に書き込み、見た人は「こんな大勢がバッシングしてる」という集団心理やノリで発言を加える。コピーがぐるぐる回って、ネトウヨの排外主義が圧倒している体をなす。さらに「炎上」への恐れがこの種の話題をタブー化させる。
 その結果、実態とは異なるゆがみを抱えるネット空間が、ヘイトスピーチや「嫌韓」「嫌中」にとどまらない多方面に及ぶ攻撃と、市民やメディアの自由な言論の萎縮を加速させる。
■大半が泣き寝入り
 3月27日、京都府・京都市に有効なヘイトスピーチ対策の推進を求める会がヘイトスピーチを含む人種差別的言動を禁じる条例案を公表した。案作成の契機は朝鮮学校の事件。裁判所は学校を被害者と捉えて賠償を命じたが、集団全体に向けた差別発言を不法行為とするのは「新たな立法なしにできない」とした。案は被害の実態調査と救済を重視し、人種や民族を理由に憎悪や差別をあおったり誹謗(ひぼう)中傷する言動を禁じる。さらにはネット被害者も含む支援措置や訴訟援助、差別行為者の名前の公表を盛り込んだ。「先進国なら当然あるべき法的対処がない」。集会で学者や弁護士が差別撤廃策を訴えた。
 OECD諸国でヘイトスピーチ規制法がない国は日米など少数。国連人種差別撤廃委員会は政府に法整備を勧告した。昨年、民進党などが対策法案を国会に提出、自民、公明両党も先月法案を出したが、罰則を設けない理念法と位置づけた。表現の自由への配慮からだった。
 会の共同代表を務める同志社大教授板垣竜太(43)は「憲法が保障する平等の立場で全ての人が生きられるかを同時に重視しなければならない。差別することが許され、『国から出て行け』『死ね』という暴言が野放しになっている社会では平等の立場で生きられない。被害救済も現行法で可能とする見方もあるが、裁判に訴えられるのはごく少数。大半が泣き寝入りせざるをえない」と話す。
■強大な対抗言論を
 憲法学者を中心に過度の法規制には、表現の自由の観点から「恣意(しい)的に運用され、政府に都合の悪い表現も規制される恐れがある」「国が『誤った思想』を認定し抑圧することには警戒的であるべき」など慎重な意見がある。根底には、国家が言論を弾圧した歴史も鑑み、「危険な言葉」と「危険でない言葉」を区別して「危険な言葉」を規制し、その判断を国家権力に委ねることへの懸念がある。
 辻は法規制に一定の必要性を認めつつも慎重派。例えば民族全体への罵詈雑言は政治的言説と境が曖昧なものがあり、法規制は正当な言論も萎縮させる恐れがある。何より、人は誤りうる存在で、何が正しいか前提にしない討議が私たちを正しい方向に導く、だから言論の自由は擁護されるという宗教戦争以降培われた知恵に、表現規制は反しかねない。「では方策は?」と問われると葛藤がよぎる。「正義にもとる行為への怒りは私も同じ。研究者の思考と個人の感情が分裂している」
 辻が重視するのは言論には言論で対抗する原則だ。少数のネット右翼が発言を積み上げてネット空間で存在感を得て、「在特会」のような団体も生まれた。今度はこちらが一日一言、こういうのバカだね、○○さん頑張れと書き続ける。3分あれば誰でもできる支援を広げて強大な対抗言論を築けないだろうか-。
=敬称略
◆今年、日本国憲法は公布70年の節目を迎える。安倍晋三首相は憲法改正に意欲を見せ、戦後日本が築いた立憲体制に変革を求める動きも加速する。国の根幹を形づくり、生活にも深く関わる憲法はどう扱われ、どう変わる可能性があるのか。表現の自由を切り口に考えます。(連載「KENPOU考」より)
【 2016年05月07日 21時10分 】

2014年12月30日火曜日

「キャンパスハラスメント規定の改定に向けた勉強会」報告

たち「立命館大学ヘイトスピーチ事件の解決を求める会」は、関西学院大学の金明秀教授を講師にお迎えして、11月30日に「キャンパスヘイトスピーチ相談窓口立ち上げ企画《キャンパスハラスメント規定の改定に向けた勉強会》」を開催いたしました。

勉強会の趣旨は、立命館大学のハラスメント規定および相談窓口をキャンパスヘイトスピーチ、レイシャル・ハラスメントにも対応できるものにすることを目標に、近年の大学における具体的な事例を共有した上で、各大学のキャンパスハラスメント体制を検討し、今後の課題を明確にしていくことでした。実際にあった被害をもとに議論を進めるため、勉強会はクローズドで行いました(もちろん被害実態については、当事者の了解を得たうえで匿名化し共有しました)。

まず「解決を求める会」から「ハラスメント規定と民族的マイノリティへの言及の調査報告」「事例と課題」「アメリカの事例と議論について」の3つの報告を行い、それに対して金明秀さんから「大学におけるレイシズム対策:レイシャル・ハラスメントの事例と防止規定」と題する報告がなされました。

論点は多岐に渡りましたが、特にヘイトスピーチやレイシャル・ハラスメントの場合、従来のハラスメント概念が想定していた加害-被害の関係にとどまらない事例への対応が求められることが明らかになりました。例えば、ハラスメントは権力関係を前提にしているため、部下から上司、学生(職員)から教員への加害は一般的に想定されてきませんでした。また特定の個人への被害が訴えの前提になっているため、授業内で多数の人々に向けられる差別的表現の被害とその訴えも想定されてきませんでした。しかし実際には、教員から学生個人のみならず、教員から多数の学生、学生・保護者から教員、職員(大学当局)から教員・学生に向けられたヘイトスピーチ、レイシャル・ハラスメントが起こっており、それに対して適切に対応することが求められています。

またその際に、規定を改定するだけではなく、相談窓口が適切に被害を理解し、規定やガイドラインと実際の運用に乖離が生じたり、判断基準が担当者任せにならないような取り組みが求められているという指摘もありました。

それから1月の事件に関しては、大学および大学構成員に対する虚偽情報に基づく学外での誹謗中傷や侮蔑等に対して、大学が取るべき対応やその内容についても議論になり、「企業のようにふるまうのではなく、学問の場としての責任ある対応が求められる」「大学が被害を放置することは加害にあたる」といった意見が出ました。
 
「解決を求める会」では、今回の勉強会の成果を踏まえ、具体的な規定改正案を立命館大学に対して提案していくとともに、大学におけるヘイトスピーチ、レイシャル・ハラスメントに関する議論を喚起できるような取り組みをしていきたいと考えております。今後とも、ご注目下さい。

2014年9月20日土曜日

毎日新聞に窓口の記事が掲載

共同通信配信記事2014年9月20日  毎日新聞朝刊京都欄掲載
一人で悩まないで
民族・人種差別に相談窓口
 きょう開設 立命館大講師ら
 深刻さ認識 ヘイトスピーチ再発防止に

 立命館大(京都市)の講師や学生らでつくる「ヘイトスピーチ事件の解決を求める会」が民族や出自を理由に差別を受けた人の相談窓口を20日に設置する。講義の場などでマイノリティーに侮辱的な発言をすることを「キャンパス内のヘイトスピーチ」と捉え、大学側や加害者に問題の深刻さを認識してもらい、再発防止につなげる狙いがある。
 立命館大では今年1月、受講生が、在日コリアンの講師から朝鮮学校無償化への署名を強要されたとの趣旨の内容をツイッターに投稿。虚偽だったにもかかわらず、講師がネット上で差別や中傷を受ける問題が起きた。
 会には、この後、人権教育を担当する教員から「自分の講義も攻撃対象になるのではないか」という不安が寄せられ、在日コリアンの学生や留学生から「国に帰れと言われた」という被害申告も増えた。日本人教員が雑談の中で北朝鮮や中国をからかう発言をし、留学生が精神的ショックを受けるケースもある。
 会は民族や人種の差別が研究の場からのマイノリティー排除につながると懸念する。メンバーで講師の橋口昌治さん(労働社会学)は「相談窓口によって今まで受けていた被害を顕在化できる。加害者も交え、ヘイトスピーチの問題として話し合いたい」としている。

キャンパスヘイトスピーチ相談窓口

ご報告が遅くなり申し訳ございません。立命館大学は私たちの公開質問状を無視しつづけ、キャンパスヘイトスピーチの問題が放置され続けています。この間、事件をきっかけにキャンパス内での問題について情報がよせられてきました。私たちは独自に相談窓口を立ち上げる準備をしてきました。

私たちは「立命館大学ヘイトスピーチ事件の解決を求める会」を立ち上げ、キャンパスヘイトスピーチ相談窓口を開設します。これからもご支援をよろしくお願いいたします。


キャンパスヘイトスピーチ相談窓口
http://hatesoudan.strikingly.com/


私たち「立命館大学ヘイトスピーチ事件の解決を求める会」は、キャンパスヘイトスピーチ相談窓口を立ち上げます。
立命館大学で学び働くすべての人たちが相談できる窓口です。まずは被害を共有し、一緒に問題解決の方法を考えます。

私たちは、キャンパスヘイトスピーチの解決は、とても難しいことだと認識しています。そもそも何を問題と感じるのか、何をもって解決とするのか、被害を受けた人によってさまざまだと思います。矛盾した感情を同時に抱えていたり、時とともに認識が変化することも十分にありえるでしょう。相談では、まずそのような思いについてお聞きしたいと考えています。

そして問題解決のあり方も、被害経験の共有か、加害者の謝罪か、再発予防か、教学環境の保障か、就労の保障か、加害者との直接交渉か、大学との交渉か、裁判か、など様々だと思います。また私たちにできることもあれば、できないこともあります。必ずしも納得のいく解決に結びつかない場合もあるかもしれません

けれども、相談者の問題解決に向かう気持ちを共有し、被害を受けた人をサポートしたいと考えています。

まずはメール(または連絡フォーム)でご連絡ください。その後、調整の上でご希望に応じて、電話や面談でやりとりさせていただきます。相談内容については、相談者の了解を得ずに他者に伝えることはありません。

※相談は、友人が被害にあったことに悩んでいるといったようにヘイトスピーチを直接むけられた本人以外の方からも受け付けます。ただし、プライバシーの問題がある場合は被害者本人の意向に配慮してください。

2014年5月26日月曜日

特別研究会「ヘイトスピーチとレイシズムを問う」

今回は28日にコリア研究センター主催で行われる企画のお知らせをさせて頂きます。
私たちは主催ではありませんが、今回の事件と密接に関わる非常に興味深い内容です。

ご関心のあるみなさまにもご案内して頂けましたら幸いです。

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5月28日RiCKS特別研究会「ヘイトスピーチとレイシズムを問う‐日韓の教育現場と社会の有り方から‐」

【日時】2014年5月28日(水)16時30分~18時50分
【場所】立命館大学衣笠キャンパス 洋洋館3階958
【プログラム】
 挨拶・趣旨説明:勝村誠(立命館大学コリア研究センター長)
 報告:中村一成「ヘイトスピーチの何が問題なのか―被害実態から考える―」
    元容鎮「韓国における脱北者に対するヘイトスピーチの実態」
    多田一路(立命館大学法学部教授)「大学における政治的にセンシティブな問題と学問の自由」
どうぞよろしくお願い致します。

2014年4月26日土曜日

抗議文

抗議文

2014年2月14日、私たち「立命館大学ヘイトスピーチ事件の解決を求める有志」は、103名の共同提起者とともに、立命館大学に対して公開質問状を送付し、回答期限を3月15日としていました。しかし、立命館大学は期日になっても回答を行いませんでした。

そこで再度、私たちは、回答を求める要請書を3月24日に立命館大学に送付し、回答期日を4月20日としました。4月20日を過ぎても、やはり立命館大学からは何の返答もありませんでした。今回の公開質問状は、103名の共同提起者によって提起され、そして600名を超える賛同署名を得るなど、立命館大学内外から多くの賛同をいただいたものでした。けれども、二度の送付にも関わらず、公開質問状を黙殺した立命館大学の対応に、私たちは断固抗議します。

立命館大学は今回の事件について、1月15日に発表した「見解」以降、どのような意見表明も行なっていません。私たちはこの「見解」について、公開質問状のなかで二点の問題を指摘しました。① 適切な配慮を行なっていた講師の話を受講者と思われる者が誤解したことを理由として、大学がその講師に指導を行ない、謝罪させた。② 受講者と思われる者がインターネット上に公開した誤情報から生じた騒動(ヘイトスピーチが拡散したことを含む)をいっさい問題にすることなく、逆にそれらの責任を講師に帰した。この二点はやはり問題です。

大学の「見解」は実際のところ何を述べているのでしょうか。立命館大学は、誤情報を流した者やヘイトスピーチを行なった者ではなく、ヘイトスピーチの攻撃対象となった側に非がある、と認識しているということです。

また、私たちは公開質問において、誤情報を流した受講者とみられる者の特定と指導、誤情報に基づく攻撃に対する抗議を求めました。さらに、講師や学生団体に向けられたヘイトスピーチによる二次被害への対応の必要性を訴えました。しかし、立命館大学はいまだ何一つとして対応を行なっていません。

立命館大学は、幼稚で無責任なインターネット上の匿名の暴言等から教学環境を守る役割を大学が放棄するという、悪しき前例をつくりました。大学はいまも民族差別とヘイトスピーチに屈し続けています。『東京新聞』(2014年3月3日朝刊)は、この事態を正確に把握し、立命館大学を「クレーム恐れ自己規制の渦/排外主義に萎縮する大学」と評価しました。まさしくそのとおりです。

さらに、自民党参議院議員片山さつき氏の圧力によって、立命館大学は文科省からヒアリングを受けたとされています。彼女は自らインターネット上に公開しているブログで、文科省のヒアリングに対して立命館大学が、「授業中に今回のような署名や嘆願書を配布するような行為が行われることは、普通ではないこと、よくないことであると認識している。」「これまでも立命館大学において、授業中に今回のような署名や嘆願書を配布し回収するような行為が行われたことはないことである」と、「正式に確認」したと書いています。

立命館大学は、学生の誤情報の拡散に端を発するネット上の騒動を攻撃対象となった教員の責任として、ヘイトスピーチを放置し、国会議員と文科省の圧力に屈して、排外主義を前に萎縮し続けています。そして、無名ではありながらも名前を出した103人からの公開質問状を無視し続けています。私たちは今回の立命館大学の対応に改めて強く抗議します。そして、ヘイトスピーチに断固屈しないという態度を表明することを強く求めます。

立命館大学ヘイトスピーチ事件の解決を求める有志
2014年4月25日

2014年4月19日土曜日

路上シンポ報告

4月16日の昼休み、立命館の文系学部が集まる衣笠キャンパスの西側広場という場所で、布を地面に敷きながら、お茶とお菓子を囲みつつ、ご飯やら鍋やらを食べながら、だいたい一時間から二時間ほど、「民族差別とヘイトスピーチを考える路上シンポ」を行いました。

主宰者の一人として、この場を借りて簡単にではありますが、今回の路上シンポという企画の趣旨と当日の様子について報告させていただきます。

当日用意したビラに書いた路上シンポの趣旨は以下の通りです。

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今日、この路上シンポを企画した私たちは、立命館大学に所属する学生です。

わたしたちは、今年一月に起きた、ネット空間を介しての立命館大学での民族差別・ヘイトスピーチ事件について、ちゃんと向き合うため、話し合うための「場」をつくります。

わたしたちが教室ではなく大学空間の「路上」を場所として選んだのは、大学でなにがあったのかも知らない人たちにどのようなことがあったのかを知ってもらうために、今後このような「場」をいろんな人々が作っていくために、そして講演会のように肩肘張らずにもっと柔らかに話し合うためにです。

保持している知識を語るためではなく、また、何かの行動をとるために会議をするのでもなく、それぞれが民族差別・ヘイトスピーチについて感じてきた想いをシェアすることが、わたしたちの目的です。理路整然とした言葉ではなくて、その一歩手前の「感情」をもっと語り合いたいのです。

民族差別・ヘイトスピーチなんて自分には関係ないと思ってきたあなた、
関係のない人など、本当のところは誰一人としていないのです。
そして、あったことをなかったことにはできません。

ご飯でも食べながら、お茶でも飲みながら、話しませんか?

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民族差別・ヘイトスピーチに関する路上シンポを学内でやってみようということにわたしとある友人(Tとしましょうか)がなったのにはいろいろと経緯があり、最初から学内で路上シンポという形が決まっていたわけでないのですが、そうした経緯についてはここでは割愛します。

ただ、民族差別・ヘイトスピーチについて、自分が感じてきたことや想ってきたことを肩肘張らず柔らかに話し合い共有する場を作りたいというのは、わたしとTにはじめから共通していた考えでした。

有志の方々を中心とした立命館への公開質問状の提出であったり、教育関係者たちによる声明であったりと、今回の事件に対する大学側の対応への批判と応答が出され(恥ずべきことに、大学はそれらになんら応答を行っていないわけですが)、また今後今回の事件を踏まえたいくつかの講演会が予定されるなど、現実的な対応や今後の抵抗の在り方を考えていくような取り組みは徐々にできつつあります。

ただ一方で、わたし(やたぶんTもですが)の印象としては、そうした取り組みでは、そもそも今回の事件に対してどのようなことを想い感じたのかということは、なかなか話せられてこなかったし、話しにくいことでもあったのではないのかと感じてきました。なにより、「研究」や「運動」の言葉ではなく、その人自身の言葉で話し合う機会が必要なように感じていました。

また、今回の事件は、民族差別・ヘイトスピーチにかかわる問題であると同時に、大学空間における「政治的」とされるものに対する封じ込めの問題でもあり、このことは意識されこそすれ、十分には話し合えていないという印象も、わたし個人にはありました。

そして、それらを教室という閉じた空間で行うのではなく、いろんな人たちの目や耳に届いてもらうために「路上」を場所として選んだのです。


路上シンポに参加してもらったのは、事前にわたしとTが声をかけていた10~15名ぐらいの方々、また飛び入りで、留学生の方が一人輪の中に加わってもらえました。
最初にわたしが軽くあいさつ代わりに企画の趣旨を語り、それから参加してもらった人々にそれぞれ自己紹介をしてもらってから話し合いを始めました。

ただ、事前に向かうべき議論の方向性を設定していたわけではなく、どのような意見が交わされたのかを説明しきることは難しいので、わたしのなかに印象に残っていることを書き残しておくことにします。

民族差別・ヘイトスピーチという問題は日常にありふれていること、しかしそのことを気づいてくれない人たちの多さと、その多さにときに押し黙ってしまうこと。
やるべきことであることをやろうとしているだけなのに、どんどんとしんどくなっていくこと。そういったことはしょうがないものだと割り切ろうと思いつつ、次第に自分たちでは抱えきれなくなっていったり、もしくは、誰かに集中して集まってしまうことにだけはなってほしくないという想い。
マイノリティ運動にしろ、また学生運動にしろ、この社会や大学のおかしさのなかで押し潰されようとしているから声をあげようとして、でも誰も気にも留めはしない。
現実を見ることのしんどさ。現実に向き合えば向き合うほど無視できなくなることが更に見つかっていくということ。
何かをしようとするとき、していくとき、必要なのは「自分たち」だけでなくて「誰か」とやっていくことであり、また大切なのは、自分たちのやっていること以外のことと積極的につながっていくこと。そして、それは、理論や構造の共通性や類似性を理解することからではなく、感情レベルでの共感からでもよいのではないかということ。
でも実のところ、現実をみないようにしたりわからないようになるということは、それはそれでその人自身を抑圧しているのではないか、それ固有のツラさもあるのではという問い。

そのようなことが、それぞれの言葉で語られ、互いの言葉は静かに交わり合っていたように思います。


話し合いの輪にどうやっていろんな人に入ってもらえるようにするのか(入りたかったけど結局は入れなかったという人もいたようです)、話し合っている内容をどのように輪の外にいる人に伝えるのかについては準備が不十分で、課題は多かったと思います。
でも、概ね、参加してくれた人たちはこの企画を楽しんでくれたようでした。

今後も、このような取り組みは継続してやっていきたいとわたしたちは思っています。そうやって、少しずつ場をつくり、立命館という大学で起きた民族差別・ヘイトスピーチを決してなかったことにすることなく、向き合い考え続けていきたいです。

sunny

2014年4月4日金曜日

【講演会】教育現場とヘイトスピーチ

立命館大学のこの間の対応に抗議の意思をこめて、大学内で講演会を企画します。日本のヘイトスピーチ規制研究の第一人者である師岡康子氏をお招きして、講演会と議論をおこないたいと思います。ぜひともご参加ください。

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教育現場とヘイトスピーチ――師岡康子氏を招いて

日時・4月27日(日)15時~17時
場所・立命館大学衣笠キャンパス創思館303・304教室
講演・師岡康子(弁護士)
共催・立命館大学ヘイトスピーチ事件の解決を求める有志、アイデンティティ・ポリティクス研究会、立命館大学コリア研究センター
問合せ・立命館大学コリア研究センター(http://www.ricks2005.com)TEL 075-466-3264 FAX 075-466-3247
立命館大学ヘイトスピーチ事件の解決を求める有志 ritsantiracism@gmail.com

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2014年3月24日月曜日

要請書

要請書

 公開質問状に対する回答期限を3月15日としていましたが、いまだ立命館大学からは何の回答もありません。
 立命館大学内外から多くの賛同、関心が集まっているなかでのこのような対応は大変遺憾です。

 この事件に関して、「東京新聞」(2014年3月3日付朝刊)においても、「右傾化する社会:排外主義によるトラブルは他の大学にも広がる」という形で報道されました。同記事での「クレーム恐れ自己規制の渦」という文言の対象は、今回の立命館大学の対応を指しています。
 また、この間、プロサッカーのJリーグでも差別表現事件が大きな問題になり、対応が行われました。

 現在、ヘイト・スピーチに対しては社会的にも学術的にも対応が求められており、今回の件は、多方面から注目されています。

 私たちは、これらの情況を前提にして、今回の公開質問状を送りました。しかし、現在のところ立命館大学からは何の反応もありません。私たちは、大学が事の重大さに気づいていないのではないか、理事会や教職員は関連する新聞記事や、相次いで出版されている書籍に触れていないのではないかと危惧しています。教育機関である大学が社会に対する関心を失い、学ぶことを止めてしまうのは致命的です。

 私たちは、大学側が回答の意思を持ちながらも、年度末であることで対応が遅れているという可能性にも配慮し、あらためて回答期限をもうけたいと考えます。最終締め切り期日は4月20日とします。

  なお、期日までに回答がない場合には、抗議文を別途作成、公開し、マスメディアへの広報および今回の事件を危惧する大学関係者とも連携して、アクションを起こしていく予定です。

 上記を深慮の上、真摯な応答を求めます。

  記

   最終締切期限 4月20日 必着
   回答方法   書留郵便

  以上

2014年3月17日月曜日

無回答

3月15日の公開質問状に対して、立命館大学からは回答が来ませんでした。立命館大学の対応に抗議します。今後の対応については近日中に有志で協議を行い、その内容を公表いたします。

2014年2月16日日曜日

Twitterはじめました


rits-antiracismのTwitterアカウントとりました。
フォローをお願いします!

https://mobile.twitter.com/account


2014年2月15日土曜日

賛同署名のお願い

この公開質問状は103名の共同提起者により提起されたものです。さらに以下ネット署名でこの取り組みへの賛同署名を募っています。是非ともご協力をお願いします。

http://www.change.org/ja/キャンペーン/ヘイトスピーチに反対するすべての人たち-立命館大学に対する公開質問の取り組みへの賛同

公開質問状を提出しました

2014年2月14日、立命館大学学長川口清史氏と各学部長に公開質問状を郵送・提出しました。3月15日が回答期日です。おって進捗は公開します。

2014年2月14日金曜日

公開質問

立命館大学の2014115日見解に対する公開質問

私たちは、立命館大学が出した2014115日の見解「授業内における学生団体の要請活動への本学嘱託講師の対応について」(以下「見解」とする)に重大な問題があると考える有志です。以下にこの見解に対する私たちの考えを記すとともに、公開質問状として質問を提示し、回答を要請します。


1.立命館大学の2014115日見解について

私たちは、立命館大学の出した「見解」は、教員や学生に対する誹謗中傷やヘイトスピーチの被害を放置する内容であり、早急に撤回ないし修正の必要があると考えます。
2014110日に立命館大学の講義の受講者と思われる人が、1213日の講義の様子について、twitter上に文章を公開しました。「「東アジアと朝鮮半島」という授業にて出席カードとともにこんなカードを書かせるから立命は糞」という文章です。また、あわせて担当講師の氏名と、メッセージカードの画像表裏も公開されました。その後、この文章と画像はインターネット上で広く転載され、多くの人が「同講義の担当教員が受講学生に朝鮮学校無償化を求める嘆願書への署名を強要した」などと事実を誤認しました。さらにインターネット上には、担当講師や学生団体に対して誹謗中傷やヘイトスピーチが飛び交うことになりました。担当講師の名前から、本人の画像もインターネット上から検索され、事実誤認とヘイトスピーチとともに転載され続けました。
115日に立命館大学が公開した「見解」ではつぎのように事実関係が述べられ、大学は同講師が受講生に誤解を与えたことを、謝罪しています。

20131213日、本学嘱託講師が、授業において朝鮮学校無償化に対するアピールをさせて欲しいとの受講生からの要望を受け、当該受講生が所属する学生団体による説明、嘆願書の配布、回収を許可しました。その際、同講師は嘆願書への署名は任意であること、署名と成績とは無関係であること、そして嘆願書は署名の有無に拘わらず学生団体の担当者が回収することを、受講生に対しアナウンスをしました。なお、学生団体の担当者が回収したため、同講師は嘆願書の提出者や記入内容については関知しておりません。
しかしながら、結果として受講生に同講師が嘆願書への署名を求めたかのような誤解を与えてしまいました。このことは、大学として不適切であったと考え、講師に対し、指導を行いました。なお、受講生に対しては、授業内において改めて説明いたします。
 多くの方にご心配とご迷惑をおかけしましたことを心からお詫び申し上げます。また、今後、このようなことが再発しないように徹底してまいります。

これによると、担当講師が嘆願書への署名を求めたという事実も、出席カードと関連させたという事実もありませんでした。講義内での担当講師と学生団体のあり方に問題はありませんでした。ところが、立命館大学は、学生に誤解を与えたことについて講師を「指導」しました。


2.「見解」の問題点

私たちは、このような立命館大学の対応について、大きく二点、重大な問題があると考えています。
第一に、受講者と思われる者が、適切な配慮を行なっていた講師の話を誤解したからといって、なぜ講師が指導され大学が謝罪しなければならないのでしょうか。私たちは、このような場合に「誤解」を与えたことを理由にして、担当講師を指導するべきでも、大学が誤解を与えたことを謝罪するべきでもないと考えます。
第二に、「見解」は、受講者と思われる者がインターネット上に公開した誤情報から生じた騒動(ヘイトスピーチが拡散したことを含む)をいっさい問題にすることなく、逆にそれらの責任を講師に帰しています。講師を「指導」するということは、立命館大学が、誤情報をネット上で公開するという行為、およびその後のヘイトスピーチに非はなく、逆に、誤情報に基づくヘイトスピーチの対象になった側に非があった、と認識していることを意味するからです。
一般に、授業運営方法または内容に関する誤った情報に基づいて、侮蔑発言を含む不適切な攻撃等があった場合、大学としてまず何よりも行うべきことは、授業(教員および受講生)の物理的な安全確保とともに、誤情報の訂正と、誤情報に基づく攻撃に対する抗議であるはずです。
しかし、今回、立命館大学は事実を説明しただけであり、誤情報の拡散を止めるための行動もとらず、また誤情報に基づくヘイトスピーチに対してもいっさい抗議等を行いませんでした。それどころか逆に、誤解に基づいて誹謗中傷等の攻撃を受けた側を「指導」することで、事態の収拾をはかりました。これは、「被害者非難」と呼ばれうる行為です。
2000年代初頭から日本ではヘイトスピーチを拡散する団体が現れ、多くの差別事件を起こしており、ヘイトスピーチに対する対応には社会的な関心が集まっています。誤情報をネット上に公開した受講生を指導しないままに放置し、それに便乗して誹謗中傷をおこなった者を無視するだけでなく、講師や授業の側に問題があったと認定することは、すべての教員と学生に対して、誤情報に基づいて個人情報が拡散され暴言に晒されたとしても、大学は関知せず、逆に被害者を非難し「謝罪」するのだというメッセージを与えたことになります。
このような対応は、無責任で攻撃的なインターネット上の匿名の暴言等から教学環境を守るという役割を大学が放棄したことを意味し、教学環境を著しく損なう効果をもちます。
また私たちは、今回の対応は、立命館大学のみならず、全国の教育機関で同様の事件が起こったときの悪しき前例になりかねず、全国の大学や教育機関に波及しうる大きな問題であると認識しています。

上記の点を踏まえて、私たちは、以下八項目について公開質問をいたします。なお、この質問はインターネット等でも公開し、広く賛同を呼びかけていく予定です。 


3.質問

1) 立命館大学は、当該授業に関する調査を講師への聞き取りだけで終わらせ、「見解」を出しました。しかし、当該授業の受講生への聞き取りなど、当日のことをもっと調査してから見解を出すべきだったのではなかったでしょうか。今後、さらに調査はしないのでしょうか。

2) 今回の対応は、学生の誤解に対する責任は教員にある、という認識を一般化しかねないものです。立命館大学は、講義で教員が話した内容を学生が誤解した場合に、教員が指導され謝罪しなければならないと考えているのでしょうか。

3) 質問 2)について、そのように考えていないならば、今回の「指導」が、何を対象にしたものであり、また、いかなる根拠で行われたのかについて、具体的に説明してください。

4) この「見解」は、立命館大学が、授業に関する誤情報によって暴言を含む攻撃が起こった場合には、誤情報を正し攻撃した側を批判するのではなく、攻撃された側(今回は講師)を指導して謝罪する大学であるということを、広く社会に知らしめました。立命館大学は、twitterで講義の様子を不正確に、かつ文脈からみて意図的な悪意をもって公開した受講生と思しき者を特定し、指導するなどの対応をするのでしょうか。

5) 上記にかかわり、立命館大学は、インターネット上で不正確な情報に基づいて教員や学生団体に誹謗中傷がおこなわれたとしても、これを放置する大学であると認識されています。担当講師と学生団体に対しておこなわれた一連の誹謗中傷とヘイトスピーチに対して、大学としての見解を出さないのでしょうか。または、抗議声明などを公表しないのでしょうか。

6) ヘイトスピーチは被害者の日常を破壊します。担当講師や学生団体の学生らの状況を大学は把握し対応をしているのでしょうか。またさらなる被害もありえます。立命館大学は、担当講師や学生団体への2次被害に対して対応しないのでしょうか。たとえば、インターネット上にはまだ担当講師に対するヘイトスピーチが放置されています。大学はサーバー管理者などにその削除を要求するべきではないでしょうか。

7) 今回の事件は、学生から教員に対して行われたハラスメントと考えることができます。ハラスメントは、教員-学生間の権力関係においてのみならず、社会的な権力構造のなかで、何らかのマイノリティの属性を持つ教員に対して、学生が加害者となって引き起こされるものでもあります。立命館大学は、このような学生の教員に対するハラスメントについて今後どのように対応していくのでしょうか。

8) 各種報道の中には明らかに事実に基づいていないものがあります。例として、夕刊フジの121日の新聞には、当該講師について「コリア研究センターの女性研究員」とありますが、事実誤認です。コリア研究センターおよび同センターの研究員にも今後さらなる被害がおよぶかもしれません。立命館大学は、これらメディアの「誤報」を把握しているのでしょうか。また、把握した上で、それに対して修正要求を出さないのでしょうか。


4.期日

回答期日は2014315日必着とし、下記の送付先まで、「配達証明郵便」にてご送付をお願い致します。大学からの回答も公開質問状と同じくインターネットその他で公開します。


以上

2014214
立命館大学ヘイトスピーチ事件の解決を求める有志



公開質問状共同提起者「立命館大学ヘイトスピーチ事件の解決を求める有志」103名)